債務整理の基礎知識

ブラックリストの掲載期間に時効はある?消す方法はあるの?

カードローンを申し込むためには審査が必要になってきます。いざ申し込んでみると、審査が通らないということもあるかもしれません。もしかすると、あなたの信用情報がブラックリストに載っているせいかもしれません。実際にカードローン会社がそういった名簿を作っているわけではなく、ブラックリストは通称です。支払いの遅れなど、『信用情報として良くないものが信用情報機関に登録されて一定期間残ること』を指しています。

クレジットカードや携帯電話の延滞もNG

自分の信用情報がブラックリストに記載される理由は以下の4つです。

  1. クレジットカードやカードローン、携帯電話本体代金の返済延滞
  2. クレジットカードの強制解約
  3. 債務整理(自己破産、任意整理、個人再生)
  4. 代位弁済(保証会社の代理返済)

日々のお買い物でクレジットカードを利用する人は多いですよね。それに携帯電話を持っていない人も、最近ではかなりレア。たいていの人が持っていると思います。引き落としの日までに銀行口座の残金が足りなかった…そのままずるずる延滞してしまう、なんてことありませんか?こうしたクレジットカードやカードローン、分割して払っている携帯の本体代金の支払いが一定以上滞るとブラックリスト入りします。

条件
クレジットカードの支払いの遅れ

61日以上(すべて過去5年間以内において)

カードローンやキャッシングの返済の遅れ
住宅ローンなど多目的ローンの返済の遅れ

クレジットカードの強制解約は最悪

強制解約(強制退会)とは、カード会社側の判断で強制的にクレジットカードを解約させられてしまうこと。

自分の意志とは関係なく問答無用でカード会社が実行してしまいます。

クレジットカードの強制解約(退会)が行われるケース
  1. カード代金の支払いをしない
  2. クレジットカードを不正利用した
  3. 他のカードや消費者金融の支払いを踏み倒した

61日以上支払いが遅れた時点ですでにアウトです。また、規約に反した使い方をすれば当然クレジットカード会社はペナルティを課すでしょう。踏み倒しについても、他の会社さんの支払い同様、自分のところの支払いも踏み倒されたら困ると当然思います。こういった要因からうちの会社をおびやかす存在と判断され、強制解約となることがあります。

債務整理や代位弁済も記録される

自己破産とは、財産や収入不足で借金返済の見込みがない事を裁判所に認めてもらうことで、これを支払不能認定と呼びます。原則として、法律上借金の支払い義務が無くなり、これを免責と呼びます。

任意整理とは、貸金業者と交渉し債務額全体を減額することです。月々の返済額を減額できるため、現在の支払いよりも負担は軽くなります。個人再生は民事再生とも呼ばれます。裁判所を通じて債務を概ね5分の1に減額できます。それを3年~5年間で支払うことができれば残りの借金は免除されます。

自己破産は、車や住宅などの手持ち資産を売却して借金の返済に充て、それでも残った借金を法的に帳消しにするもの。個人再生や民事再生とは弁護士が代理人の場合、依頼者と毎月支払いに回せる金額について話し合って決めし、業者と和解交渉をします。

この二つは消費者を守るための法律ですが、カード会社など、貸している側からすると大損以外の何物でもありません。任意整理についても、全体の債務額が減るのですから…貸してる側は嫌がりますよね。
踏み倒しのような行為をしてしまえば、当然信用情報の大きなマイナスになり、ブラックリストにも載ることになります。

保証会社が代理で返済することを、代位弁済と呼びます。自分で返せなくなり、代位弁済という措置が取られるのもアウトです。

  • 保証人は、お金を借りた本人が何らかの理由により返済不能に陥ったとき、代わりに返済をする責任を負う人
  • 保証会社は、一定の保証料をもらう代わりに返済を保証する会社

金融機関はお金を貸す際、万が一返せなくなくなったときに備えて保証人を求めることがほとんどです。カードローンの場合は、原則として保証人不要と規定されていることが多いですが、代わりに保証会社を付ける場合もあります。

保証料は、借りる本人が別途払う事もありますが、多くは借りたお金の金利の中に含まれています保証人や保証会社に立て替えてもらったという事実は、自分では返せなかったという信用情報の大きなキズですよね。自分できちんと期日までに返せるという信用を失ってしまったらアウトです。

携帯電話は本体料金の延滞に気を付ける

新しい携帯の本体料金を2年などの長期間で分割し、利用料金に合算して毎月支払うというのが従来の携帯料金の実情です。

これは今後変わる可能性もあるかもしれませんが、本体料金を分割で支払っている=ローンと同じ扱いです。

携帯電話本体代金の返済延滞情報

  • 61日以上の長期延滞
  • 3か月連続で返済遅れ

この場合金融事故情報(異動情報)として、CICとJICC(株式会社日本信用情報機構)に記録される。

ローンを組んでいるという認識が薄いため、ブラックリスト入りするなんて知らなかったと騒がれたこともありました。ただこれは、あくまで分割払いしている分の支払いが滞った場合のみ。

本体料金をすべて支払い終えた後の、利用料金のみの延滞は信用情報に影響ありません。ですが携帯電話を短期解約する延滞など何かしらトラブルがある場合は、携帯会社に登録されてしまいます。

登録される期間は、ドコモが90日間、auとソフトバンクが180日間。この期間中は新規で携帯電話を契約(本体料金分割払い契約)することはまず難しいでしょう。

申し込みブラックも審査にとって不利な条件になります

金融事故ではありませんが、申し込みブラックも審査に不利になります。

申し込みブラックとは、短期間に複数のクレジットカードやカードローンの申し込みをし、個人信用情報機関の申し込み情報に記録が残ってしまうことです。

短期間の目安としては、約6か月。こういったものに申し込んだ履歴というのは、6か月間残ります。その間に多重申し込みをしていると、お金に困っていて金策に追われているのかなと思われてしまいます。

また、自転車操業状態なのかなとも疑われてしまいます。

審査に100%通らなくなるわけではありませんが、かなり通りにくくなります。

また、クレジットカードの短期解約を繰り返すと短期解約ブラックリストと呼ばれる状態になり、クレジットカードの審査に通りにくくなります。

信用情報の保有期限の欄に解約の記録が5年間残り続け、マイナス評価な情報として扱われることに。

社内ブラックに載ると二度と消えない?

社内ブラックとは、金融業者が独自に保管している、個人の返済能力の情報や悪質な人を登録している情報のこと。要は、その会社にとっての要注意人物ということですね。

たとえばカードローンを借りていて、前述したような債務整理を行い、支払うべき債務を免責もしくは減額したとします。個人信用情報機関の信用情報は一定期間で消えますが、社内情報はほぼ永久に保管されています。何年経っても、もうその会社のカードローンを利用することはできないと思って間違いないでしょう。

信用情報にキズがついて個人信用情報機関に情報が載ると、大きなデメリットがあります。新たなクレジットカードの作成、ローンを組んで商品を購入することができなくなります。

当然ですが、情報が消えるまでの間、クレジットカードを作ることもローンを組むこともできなくなります。これからマイホームを買うとか車の購入予定があるという人には大打撃でしょう。

でもつつましく生活をする分には、生きていけなくなるというものではないのでご安心を。

また個人信用情報機関に載ったという事実が、住民票や戸籍に残ると不安をもつ人も心配には及びません。情報は、住民票や戸籍に載ることはないからです。

そのため、国民健康保険や民間の生命保険に加入できなくなることもありませんし、国民年金の支払いがされなくなるということもありません。

新たに賃貸物件を借りるのは可能です。賃貸契約への影響もないので、特に断られることはありません。ただしクレカを利用して家賃を支払う場合のみ、新規の賃貸契約が締結できないケースもあるので注意が必要です。すでに組んでいる自動車ローンがある場合、愛車を失うかもと考えてしまう人もいますが、保有する自動車も手放さなくて大丈夫です。

ローンの支払いが滞らない限り、車がローン会社に持っていかれるということはありません。

載る期間はどのくらい?解除されるのはいつ?

個人信用情報機関に記録が残っている期間は5年~10年です。

理由 CIC JICC KSC
61日以上延滞 5年 1年 5年
3か月以上連続延滞 5年 5年 5年
強制解約 記載なし 5年 5年
債務整理(任意整理・特定調停・個人再生) 5年 5年 5年
自己破産 7年 5年 10年
代位弁済 記載なし 5年 5年

任意整理、特定調停、個人再生といった債務整理や自己破産の手続きを行った場合は、個人信用情報機関に債務整理情報が登録されます。

債務整理や自己破産の信用のキズは重く、CICとJICCでは最長で5年、KSCでは最長で10年間保存され続けます。

ちなみに、KSCには代位弁済が行われた場合のみ登録されるようです。

官報情報への掲載期間

官報とは法律・政令等の制定・改正の情報や、破産・相続等の裁判内容が掲載される国が発行している新聞のようなもの。国立印刷局が行政機関の休日以外毎日発行しています。

インターネット上にも公開されていて、ネット上の官報は掲載期間が30日と短め。ただ、カード会社によっては官報情報を独自に保管している場合もあり、確実に官報情報が消えるのはどのくらい経ったらとは断言できないのが正直なところです。

そして個人信用情報機関から破産情報が消えた後は、10年間クレジットカードの使用履歴(クレヒスといいます)が無い状態。自己破産後のクレヒスがまっ白なこの状態は、他の金融事故情報と比較してもカード審査に通りにくいと言われています。

また、過払い金返還請求はブラックリストに掲載されません。

テレビやラジオで過払い金請求をしましょう、と弁護士事務所がコマーシャルをしていたのは記憶に新しいです。過払い金請求は、利息制限法の上限金利を超えて支払ったお金を貸金業者などから返してもらう法律で認められた権利のこと。過払い金請求をすること自体は金融事故ではないと2010年から法律で定められました。なので、異動情報は記録されません。

ただし社内ブラックとしては情報が残っているので、過払い金請求をしたカード会社などと再度契約するのは難しいと覚えておきましょう。

時効援用について知っておこう

カードローンなどの債務を返済しないでいると、ずっとブラック入りした状態であることは免れません。ですが債務自体には5年以上返済を行わなければ時効という決まりがあり、時効援用をすることで返済する必要がなくなります。

時効主張の権利が発生する時期 債権の種類
10年後 判決で確定した債券(破産免責など)
個人間のお金の貸し借り
個人間の売買代金
5年後 消費者金融・銀行・信販・カードなど
家賃、地代
退職金
3年後 請負等代金
不法行為による損害賠償、慰謝料
離婚の慰謝料
2年後 売掛金
給料、塾などの月謝

時効期間が成立していることを債権者に伝える手続きのこと。以下の流れで行われます。

  1. 書面作成(時効援用の旨、自分の住所と名前、債権者の住所と名前、差出年月日を記載)
  2. 内容証明郵便で書面を送る

時間が経てばOKというものではなく、手続きをしなければ勝手に成立することはありません。カードローンなどの債務(借金)は、最後の返済から5年を経過すると主張できるようになります。

借金を返済していない状態が続けば、信用情報機関に登録された延滞情報はずっと消えません。ですから、新しくクレジットカードを作ることや、カードローンなどを組むこともできません。時効援用をすることで、信用情報機関には貸し倒れの情報が登録され、その後5年間残ることになります。これにより、加盟会社がこの人の借金は時効によって消滅し、貸したお金は回収できなかったと報告するとどうなるのでしょうか。

JICCの場合は、その借金に関する全ての情報が削除され、ブラックリスト入りは解消されます。ただし、加盟会社が借金を完済したとJICCに報告した場合は、完済したという情報が登録され5年間残ります。

CICの場合は貸倒と登録されているとブラックリスト入り状態です。ただし、加盟会社が借金を完済したとCICに報告した場合は、JICC同様完済したと残ります。

その日から貸倒の金融事故情報が残りますが、5年待てばそれも削除されてクリーンな状態になれます。借金を返せる当てがない場合などは、検討の余地がある手段ですね。

え?それじゃあ返済せずに時効を待てば借金チャラ?と悪いことを考える人もいるかもしれませんが、もちろんそう甘くありません。その無返済の5年の間にあいだに裁判所で支払督促や訴訟を申し立てられると、一般的にその後10年間という重い制裁が待っています。

加えて消費者金融会社に対しては、口頭で残金の存在を認めてしまうと時効の経過がそこでストップしてしまう場合も。また1円でも返済を再開すれば、時効はまたその日からリセット。数えなおしになります。

お金を貸した側は時効の完成をだまって待ってくれるわけではありません。ごく一部だけでも返済をなどと呼びかけ、あらゆる方法で負債の回収と時効成立の阻止を図ります。

そのため現実には、貸した側の管理ミスなどがない限りなかなか成立することはありません。逃げ得とも言われてしまいそうな時効援用ですが、各個人信用情報機関の記録対象ではないため、この手続き自体はブラックリスト入りしません。

ブラックリストに載っているか調べる方法

傷ついた信用情報は、自分の意志で消すことはできません。

これは、個人信用情報機関の公式ホームページにも明記がなされています。

CIC:割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関の公式サイト

例外として、個人信用情報機関に登録された情報に間違いがある場合には、申し出れば修正・削除してもらえます。

レアケースですが、はじめてローンなどを申し込んだのに審査が通らなくて、調べたら同姓同名の信用情報記録があって、ブラック入りしていたということもあります。

正真正銘、自分の信用情報にキズがついている場合は、おとなしく設定された期間が経過するのを待つよりほかにありません。カードローン会社などの金融業者が加盟している個人信用情報機関へ、自分の情報を開示請求することができます。

信用情報開示制度とは、消費者本人が信用情報機関に登録されている自身の信用情報(ローンやクレジットなどの契約内容や支払状況等に関する情報)を確認できる制度。

  • 氏名、生年月日、電話番号などの個人を特定する情報
  • クレジットやローンなどの個人のお取引きに関する情報(利用金額、残高など)
  • お取引きから発生する情報(支払遅延、法的手続きの有無など)

JICC:株式会社日本信用情報機構(情報開示手続き等のご案内)

窓口での受付のほか郵送やスマホからでも手続きができ、手数料は1,000円程度です。自分がいつのなんの件でブラックリスト入りしているかを確認することができるので、逆算し、今後の計画作りに役立てることができますよ。

まとめ

ブラックリストは自分の意志では消すことができないものです。

時効援用は成立期間前に支払い督促を申し立てられると、さらに掲載期間が延びますが、返せる当てがないときなどは最短5年で消すことができます。

  • 借金をすべて返済する(そして5~10年待つ)
  • 時効援用して、信用情報機関から貸倒情報が消える5年待つ
  • 債務整理をして、信用情報機関から債務整理情報が消える最大10年待つ

この3つのうちどれかをするしかありません。

もちろん、計画的にローンを利用して返済が滞ることがないのが一番ですね。

ABOUT ME
cashingknowledge
20代前半でETC料金を踏み倒しブラックリスト入り。以降数年間を金融ブラックの現金主義者として過ごす。 お金の教育と信用の重要性を痛感しキャッシングナレッジを立ち上げる。 ユーザーの立場に立ち、本当に信頼できる中立で公正なメディアづくりを心掛けています。 キャッシングナレッジの執筆、編集、監修を担当。

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